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流れよわが涙:ディック入門

2007年11月21日 23:55

風邪で論文書きもままならんので、今日は娯楽の読書を貪り申した。
自分がまだあまり手を出してない文学の分野の一つがSFですが、
今日はSFの大家(多分)フィリップ・K・ディックの作品を2冊読みきりましたっす。
・・・すなわち、半日は読みっぱなしでした。以下感想(かつネタバレ)
読んだのは『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』と
『流れよわが涙、と警官はいった』
の2作品です。

いやー。

流れよわが涙!これ素晴らしかったです。
大変感動しました。なんでしょうか、世界設定がイマイチつかめないまま、あるいは最後まで
分からない部分を残しつつも引き込むストーリーがあり、かつ難解さが読む行為をギリギリ
サポートしているというか作品の魅力を高める方向に作用している
(これはどちらかというと電気羊の方の特徴かな)。

しかし、こういう文体の巧みさ云々よりもですなあ、
長編の中で何度か訪れるカタルシス(物凄い緊張感とその弛緩)
そして切なさをたたえまくった語り、これであります。感動しますた。
アリスっていうキャラクター、そして彼女の喪失が非常に重要なんですが
一見そこまでメインに絡んでくるような扱いじゃない所が上手い。

このアリスが死んでいるのをジェイスンが発見する下りは最高の緊張感です。
そしてアリスがいなくなった直後から、作品に早くも漂う喪失感。それは僕がうっすら感じた
だけかも知れませんが、フェリックスが明示的な形で「涙を流す」段になって具体化し、
その後ある種のすがすがしさを味わいます。

愛するものを失う事は勿論辛く悲しい体験ですが、
それをポジティヴに捉える、消化する姿を、描写する事に成功していると思います。

アリス、って名前もツボっすね(どうでもE)。むかーし読んだ『アルジャーノンに花束を』の
ヒロインがアリスって名前だったんでねえ、それ以降トラウマとなってまして。
いやー、結婚するならアリスだね。うん。意味わかんない。

立て続けに読んだんですが、『流れよわが涙・・・』に強く揺さぶられました。
しかしディック。セクシーな文章書くなあ。

ちなみに、布川俊樹さんのバンドValisはディックの小説からとったらしいです。
当初の僕のディック知識はその程度でした。




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